「毎日終電帰りで体がもたない」「休日出勤が当たり前になっている」──残業の多さに限界を感じて転職を決意する人は少なくありません。dodaの調査でも、「労働時間への不満」は転職理由の2位にランクインしています。
ただし、面接で「残業が多いから辞めました」とだけ伝えると、「仕事への意欲が低いのでは?」とマイナスの印象を持たれてしまうリスクがあります。
この記事では、残業の多さを転職理由にする場合に、面接官が納得し、好印象を持つ伝え方を具体的な例文つきで解説します。

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残業を転職理由にするのはアリ?面接官の本音
結論から言うと、残業の多さを転職理由にすること自体は問題ありません。面接官も過度な長時間労働が良くないことは理解しています。
ただし、面接官が気にするのは以下の点です。
- 「通常レベルの残業にも耐えられない人なのでは?」
- 「仕事の効率化を自分で考えられない人なのでは?」
- 「繁忙期の残業にも文句を言うタイプなのでは?」
これらの懸念を払拭するためには、「どの程度の残業だったのか」と「自分はどう努力したか」を具体的に伝えることが大切です。
この2つを面接の場でうまく言葉にするには、事前の組み立てが欠かせません。転職者向けの面接対策本には想定質問と回答例がまとまっているので、自分の状況に当てはめて準備する土台になります。
残業の転職理由を上手に伝える4つのポイント
ポイント1:具体的な残業時間を伝える
「残業が多かった」だけでは、面接官は状況を正確に把握できません。「月平均80時間を超える残業が続いていました」「深夜12時を超える勤務が週3回以上ありました」のように、具体的な数字で伝えることで客観性が増します。
ポイント2:改善のために努力した経験を伝える
ただ残業が嫌だったのではなく、自分なりに改善を試みたことを伝えましょう。「業務効率化の提案をした」「ツールの導入を進言した」など、主体的に行動した事実を添えることで、問題解決能力のアピールにもなります。
ポイント3:ポジティブな目的とセットで伝える
「残業が嫌だ」で終わるのではなく、「残業が減ったら何をしたいか」を伝えます。「スキルアップのための勉強時間を確保したい」「生産性の高い働き方で会社に貢献したい」など、前向きな目的を示しましょう。
ポイント4:応募先企業の働き方への共感を示す
「御社は残業削減に取り組んでいると聞きました」「ノー残業デーの制度に共感しています」など、応募先企業の取り組みをリサーチしたうえでの志望理由と結びつけます。
- 残業時間は具体的な数字で伝える(月80時間など)
- 「嫌だった」ではなく「こう改善したかった」と伝える
- 残業が減った先にやりたいことを語る
- 応募先の働き方改革や制度への共感を示す
面接で使える!残業が理由の転職理由の例文5選
例文1:長時間残業が常態化していた場合
「前職では月平均80時間を超える残業が常態化しており、業務改善の提案も行いましたが、部署全体の構造的な問題で改善が難しい状況でした。限られた時間の中で効率的に成果を出し、自己研鑽の時間も確保できる環境で力を発揮したいと考えています。」
例文2:休日出勤が多い場合
「前職では月に2〜3回の休日出勤があり、十分なリフレッシュの時間が取れないまま翌週の業務に臨むことが続いていました。メリハリのある働き方で高いパフォーマンスを維持し、御社の業務に貢献したいと考えています。」
例文3:サービス残業がある場合
「前職では労働時間の管理が曖昧で、実際の業務量に対して適切な労務管理がなされていない面がありました。コンプライアンスを重視し、社員が安心して働ける環境を整えている御社に魅力を感じ、転職を決意しました。」
例文4:スキルアップの時間がほしい場合
「現職では連日の残業で、業務に必要な資格取得の勉強時間を確保することが困難でした。御社ではワークライフバランスを重視されていると伺い、業務時間内でしっかり成果を出しつつ、自己成長にも投資できる環境で働きたいと考えています。」
「業務改善の提案をした」という話に厚みを持たせたいなら、実際に手を動かした経験があると強くなります。時間管理や仕事術の本を参考に、現職のうちに試せることから始めてみるのも一つの方法です。
例文5:健康面に影響が出ている場合
「前職では長時間労働が続き、心身の健康を維持するのが難しい状況でした。持続可能な働き方で長期的に御社に貢献していきたいと考えています。健康管理は自己責任と捉え、業務時間内に集中して成果を出すことに注力したいです。」

残業を理由にした転職で注意すべきこと
「残業ゼロ」を求めすぎない
どんな会社でも繁忙期の残業はあり得ます。「残業は一切したくない」という姿勢は、面接官に「柔軟性がない」と受け取られる可能性があります。「過度な残業は避けたいが、必要に応じた対応はもちろん可能です」という柔軟なスタンスを示しましょう。
転職先の残業実態を事前に確認する
求人票に「残業月20時間以内」と書いてあっても、実態は異なることがあります。面接の逆質問で「繁忙期の残業時間の目安」を聞いたり、口コミサイトで確認したりと、事前のリサーチは怠らないようにしましょう。
面接で「残業はどのくらいありますか?」と最初に聞くのは避けた方が無難です。まずは仕事の内容や期待される成果について質問し、残業については最後に自然な流れで確認しましょう。
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残業が多い業界・職種の特徴
業界や職種によって残業の傾向は大きく異なります。転職先を選ぶ際の参考にしてください。
残業が多くなりがちな業界
建設業、広告・メディア業界、IT業界(受託開発系)、飲食・サービス業などは、繁忙期の残業が多くなりがちな傾向があります。ただし、同じ業界内でも企業によって大きく異なるため、一概には言えません。
残業が比較的少ない業界
インフラ系(電力・ガスなど)、BtoB製造業、公的機関や団体職員などは、比較的残業が少ない傾向があります。また、フレックスタイム制やリモートワークを導入している企業は、労働時間の柔軟性が高い傾向にあります。

よくある質問(Q&A)
Q. 残業が月何時間を超えたら転職すべき?
法律上、労働基準法では月45時間を超える残業は原則として禁止されています。特別条項があっても年6ヶ月までとされています。月80時間を超える残業は過労死ラインとされており、健康リスクが高まります。心身に影響が出ているなら、早めの判断が大切です。
Q. 面接で残業時間を聞くのは失礼?
失礼ではありません。ただし、面接の冒頭で聞くと「仕事より残業時間が気になる人」と思われます。業務内容についてのやり取りが一通り終わった後、逆質問の場面で「繁忙期と閑散期の残業時間の差はどのくらいですか」のように自然に聞きましょう。
Q. 残業が嫌なだけで転職していい?
残業の多さは心身の健康やプライベートに直結する重大な問題です。「嫌だから」という感覚は、体からのSOSサインかもしれません。ただし、転職先でも同じ状況にならないよう、事前のリサーチは念入りに行いましょう。
実際に退職を決めたあとは、退職届の提出から社会保険や年金の切り替えまで、細かい手続きが続きます。流れを一覧で確認できる本を一冊用意しておくと、抜け漏れを防ぎやすくなります。
まとめ
残業の多さを転職理由にすること自体はまったく問題ありません。面接では、具体的な残業時間を示し、改善のために努力した経験を伝え、「これからどう働きたいか」というポジティブな未来像とセットで語ることが大切です。
「残業が嫌だから辞めた」ではなく「効率的に成果を出して、自己成長にも時間を使いたい」という前向きなメッセージに変換することで、面接官に好印象を与えることができます。自分の健康と人生の質を大切にしながら、理想の働き方を実現する転職を目指しましょう。
参考:Zキャリア|残業が多いことを転職理由にするのはアリ?好印象な伝え方
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