「給料が安いから転職したい」──これは転職理由の本音として、5年連続で1位を記録し続けている王道の理由です。しかし、面接で「お金のため」とストレートに言うのは抵抗があるという方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、給与への不満は面接で伝えても問題ありません。ただし、伝え方を間違えると「お金のことしか考えていない人」という印象を持たれるリスクがあります。
この記事では、給与・年収への不満を転職理由にする場合に、面接で好印象を与える伝え方と具体的な例文を解説します。

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給与が転職理由でも面接で伝えてOKな理由
給与への不満は転職理由として至極まっとうです。dodaの調査によると、転職理由の1位は「給与が低い・昇給が見込めない」で、回答割合は36.6%にもなります。つまり、3人に1人以上が給与を理由に転職しているのです。
面接官もこの事実は十分に理解しています。大切なのは「お金だけが目的」と思われない伝え方をすることです。
- 給与は生活の基盤であり、不満を持つこと自体は自然なこと
- 問題なのは「伝え方」であって「理由そのもの」ではない
- 成果報酬型の企業や外資系では、年収アップ目的の転職はむしろポジティブに受け止められる
とはいえ、どういう順番で動けば年収が上がるのかは、感覚だけではつかみにくい部分です。年収アップをテーマにした転職本には、業界の選び方から交渉の考え方までがまとまっています。
給与不満を面接で伝えるときの3つのコツ
コツ1:「不満」ではなく「正当な評価を求めている」と表現する
「給料が安い」ではなく「成果に対して正当な評価をいただける環境で働きたい」と変換します。不満の裏にある前向きな願望を言語化するのがポイントです。
コツ2:実績や数字で根拠を示す
「なんとなく安い」ではなく、「年間売上〇〇万円を達成しましたが、給与テーブルが年功序列型のため反映されませんでした」のように、具体的な実績と報酬のギャップを説明できると説得力が増します。
コツ3:応募先企業の評価制度への共感を添える
「御社は成果に応じたインセンティブ制度があると伺いました。実力で正当に評価いただける環境で、より高いモチベーションを持って貢献したいと考えています。」のように、応募先企業を選んだ理由とセットで伝えます。

給与が理由の転職|面接で使える例文5選
例文1:年功序列で成果が反映されない場合
「現職では営業として売上目標を3年連続で達成してまいりましたが、年功序列型の給与体系のため、成果が待遇に反映されにくい環境でした。実績を正当に評価いただける環境で、より高い目標にチャレンジしたいと考え、転職を決意しました。」
例文2:業界全体の給与水準が低い場合
「前職の業界は給与水準が低く、スキルを伸ばしても収入面での成長が見込みにくい状況でした。これまで培った〇〇のスキルを活かしつつ、より市場価値の高い領域で力を発揮したいと考えています。」
例文3:昇給の見込みがない場合
「現職では昇給の基準が不透明で、将来の収入設計が立てにくい状況です。明確な評価基準と昇給制度がある環境で、長期的にキャリアを築いていきたいと考え、転職を検討しています。」
例文4:残業代が出ない場合
「前職ではみなし残業制度が採用されており、実際の労働時間に対して十分な報酬を得られていないと感じていました。労働に見合った報酬体系のもとで、効率的に成果を出して貢献したいと考えています。」
例文5:ライフイベントで収入を上げたい場合
「家庭を持ち、将来を見据えて収入の安定性を高めたいと考えるようになりました。これまでの〇〇の経験を活かして、より責任のあるポジションで成果を出しながら、キャリアと収入の両方を伸ばしていきたいと考えています。」
例文をそのまま読み上げるだけだと、深掘りの質問で止まってしまいます。想定問答が載っている面接対策本を一冊使って、自分の実績に置き換えながら答えを組み立てていく方法もあります。
給与交渉のタイミングと注意点
年収交渉は内定後がベスト
希望年収を聞かれた場合を除き、一次面接の段階から年収の話をするのは避けた方が無難です。まずは自分のスキルや経験をアピールし、企業側から「ぜひ来てほしい」と思われる状態を作ることが先決です。
年収交渉のベストなタイミングはオファー面談(内定後の条件提示面談)です。ここで希望条件を伝えましょう。
希望年収の決め方
- 現在の年収をベースに、10〜20%アップを目安にする
- 転職サイトで同業界・同職種の相場を調べておく
- 「年収〇〇万円以上」のように具体的な数字を持っておく
- 希望年収に幅を持たせる(「〇〇万〜〇〇万を希望」)
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給与不満の転職を成功させるためのステップ
ステップ1:自分の市場価値を把握する
給与に不満を感じたら、まず自分の市場価値を客観的に把握することが大切です。転職サイトのスカウト機能を使ったり、転職エージェントに相談したりすることで、自分のスキルや経験がどの程度の年収に見合うのかがわかります。
もし市場相場と比較して現在の年収が低いのであれば、転職理由として非常に説得力のあるデータになります。逆に、市場相場と同等であれば、年収以外の条件改善にフォーカスした方が成功率は上がるかもしれません。
ステップ2:転職で実現したい年収のラインを決める
「いくら以上なら転職する価値がある」という基準を持っておきましょう。転職には環境の変化や人間関係のリセットなどのリスクも伴います。年収が少し上がるだけでは割に合わないケースもあるため、最低ラインと希望ラインの2段階で設定するのがおすすめです。
ステップ3:年収以外の条件も整理する
年収だけを追い求めると、残業時間が大幅に増えたり、プレッシャーの強い環境に飛び込むことになったりすることもあります。年収、労働時間、勤務地、仕事内容、福利厚生など、総合的な条件で判断することが、後悔しない転職につながります。
業界・職種別で見る「給与を理由にした転職」の受け取られ方
ポジティブに受け取られやすい業界
成果報酬型の給与体系を採用している業界では、年収アップ目的の転職は前向きに捉えられます。具体的には、不動産業界、保険業界、M&A業界、IT業界、外資系企業などが該当します。営業職やコンサルタント職では特に歓迎される傾向があります。
慎重に伝えるべき業界
公務員、教育、福祉など、給与テーブルが固定されている業界への転職では、給与だけを前面に出すと「うちでも不満を持つのでは?」と思われます。給与以外のやりがいや社会貢献の要素も合わせて伝えましょう。

よくある質問(Q&A)
Q. 面接で希望年収を聞かれたらどう答える?
「現在の年収は〇〇万円ですが、御社の給与水準と自分のスキル・経験を考慮していただいたうえで、ご相談させていただけますと幸いです。希望としては〇〇万円程度を考えております。」と、幅を持たせつつも具体的な数字を伝えるのがよいでしょう。
Q. 年収ダウンの提示があった場合は?
年収ダウンの提示があった場合は、入社後の昇給制度や評価基準について質問しましょう。「入社後〇年でこの程度の昇給が見込めます」といった具体的な説明があれば、長期的な視点で判断できます。
Q. 現在の年収を盛って伝えてもいい?
源泉徴収票の提出を求められることがあるため、現在の年収を偽ることはおすすめできません。発覚した場合、内定取り消しや入社後の信頼を大きく損なう可能性があります。正直に伝えたうえで、スキルや実績をアピールしましょう。
Q. 転職で年収はどのくらい上がる?
転職による年収アップの幅は個人差がありますが、同業界・同職種であれば10〜20%アップが一つの目安です。異業種・異職種への転職や未経験分野への挑戦では、一時的に年収が下がるケースもあります。
Q. 給与交渉で失敗するパターンは?
よくある失敗パターンとして、「根拠なく高い年収を要求する」「面接の早い段階でお金の話ばかりする」「他社のオファー金額を持ち出して駆け引きをする」などが挙げられます。年収交渉は、自分の実績やスキルという根拠があってこそ成り立つものです。「この人なら投資する価値がある」と思わせることが先決です。
条件を伝える場面での言い回しに不安があるなら、交渉術をテーマにしたビジネス書が参考になります。相手の立場を踏まえた提案の組み立て方は、オファー面談でもそのまま応用できます。
Q. 年収を理由にした転職は何回まで許される?
回数制限はありませんが、短期間での年収目的の転職を繰り返すと「定着しない人」と見られるリスクがあります。各転職で着実にスキルアップしていることを示せれば、年収アップ転職を重ねること自体は問題ありません。キャリアの一貫性を意識することが大切です。
Q. 給与以外で年収を上げる方法はある?
転職以外にも、資格取得による手当、副業による収入増、社内でのポジション変更(管理職昇進)などの方法があります。ただし、社内での昇給に限界がある場合は、転職による年収アップが現実的な選択肢になることも多いです。複数の方法を並行して検討しましょう。
まとめ
給与への不満は、転職理由として5年連続1位を記録しており、多くの人が同じ悩みを抱えています。面接で伝えること自体は問題ありませんが、「不満」ではなく「正当な評価を求めている」という前向きな表現に変換することが重要です。
具体的な実績を根拠に示し、応募先企業の評価制度への共感とセットで伝えることで、面接官に好印象を与えることができます。お金の話を避けるのではなく、堂々と、そして上手に伝えるスキルを身につけて、年収アップ転職を成功させましょう。
参考:リクルートダイレクトスカウト|「給与を上げたい」という転職理由は面接で伝えてもいい?
参考:リクナビNEXT|「給料を上げたい」という転職理由の伝え方
参考:GeeklyMedia|志望動機「年収アップ」をリスクなしで伝える方法
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